リベラルアーツカフェ135

足利コミュニティFM施設見学会

リベラルアーツカフェVol.135レポート

 今回も情報通信月間参加行事です。去る2024年5月26日に栃木県内6局目のコミュニティFMとして開局し、間もなく開局2か月という生まれたてのラジオ局「足利コミュニティFM」(通称:FM DAMONO)の施設見学会を実施しました。対面企画としては今年1月の日本酒企画以来、半年ぶりとなります。

 ラジオ局は足利の市街地にあり、日本最古の学校・足利学校の隣にある国宝・鑁阿寺(ばんなじ)の門前通りに存在します。

 門前通りには多くの観光店が並びますが、そのうちの一つ「足利叢林(そうりん)」の建物をリノベーションして、本社兼スタジオとしています。
土産物店の奥に、生放送用のサテライトスタジオと石蔵を改造した収録用スタジオの2つのスタジオ、その間に10数名が座れるイスやテーブルの置かれているフリースペース的な場所もあり、ガラス張りのサテライトスタジオでの生放送を観覧することもできます。見学会の時間帯もちょうど生放送中で、見学会参加者とは別に生放送の見学者も数名居られ、生放送が流れるスペースで見学会がスタートしました。

 フリースペースには、バーカウンターのような場所もあり、折角なので今回のゲストの根岸さんがマスターのようにお話するスタイルとなりました。将来的にはこのカウンターで飲食提供もしてみたいと、根岸さんはお話されています。
栃木県内はもちろん、埼玉県からも参加者が居られました。参加者の皆さんも普段はラジオ局に入る経験がほとんど無いということもあり、関心の高さが伺えます。

 実際のお話は実に中身の濃い内容でした。

 根岸さんがコミュニティFMを作ろうと思ったきっかけは、2021年におこった足利市の山林火災だったそうです。当時、全く違う職種に就いていた根岸さんは、災害時や非常時に情報を受発信できる仕組みが足利にも必要だと感じて、ラジオ局設立に動き始めたそうです。2022年5月26日に会社を設立、ちょうど2年後に開局という、コミュニティFM局としては比較的早い展開で開局まで漕ぎ着けています。

 ラジオ局開局には様々なハードルがあります。必要となる資金や人集め、電波を所管する総務省との書類のやり取り、実際の電波を飛ばすアンテナなどの設置や調整・試験、そして拠点となるスタジオなどの整備などと、多岐に亘ります。県内外で既に活躍している他のラジオ局にも足繁く通って、勉強を重ねてきたともお話されています。また、足利FMは生放送・収録放送・他局配信放送などを織り交ぜて、24時間365日放送を行っています。根岸さんはこれらのことをサラッと笑顔で話されているので、大変さをあまり感じませんでしたが、実際は大変だったんだろうなぁと思われるエピソードなども伺いました。

 参加者からの質問やトークも盛り上がり、アッという間に予定の1時間が終了しました。
 終了後の15時からは特別番組「とちぎ市民メディアサミット2024」が放送され、足利FMから根岸さん、宇都宮コミュニティFMミヤラジからは稲葉局長、そして私の3人が1時間にわたって、市民メディアについて語る番組を生放送しました。サミットの様子は足利経済新聞に掲載されました。こちらの模様は後日、音声公開予定ですので、お楽しみに。

 見学会ご参加の皆さま、ラジオお聴きいただきました皆さま、ありがとうございました。

[文責:藤平 昌寿(リベラルアーツとちぎ 代表)]

リベラルアーツカフェVol.135(2024/7/20)開催のお知らせ

ご質問等は info@la-tochigi.net でも受け付けます。


 今回も総務省の情報通信月間参加行事として開催いたします。今年5月に開局したばかりの栃木県内6局目のコミュニティFM局、足利コミュニティFM「FM DAMONO」の施設見学会を対面で開催します。

 「FM DAMONO (だもの)」は足利市出身の書家・詩人、相田 (あいだ) みつをの詩集 「にんげんだもの」 にちなんでおり、国宝・鑁阿寺(ばんなじ) 近くにある土産物店「足利叢林 (そうりん)」をリノベーションしたサテライトスタジオを持つ、珍しい形式の放送です。

 今回は、スタジオ見学のほか、足利コミュニティFMスタッフの根岸さんからのお話を伺ったり、生放送の様子を観たりする予定です。また、終了後の15:00-16:00まで生放送予定の特別番組「とちぎ市民メディアサミット2024」の様子もご覧いただけます(私も出演予定)。お時間ある方はぜひお残りください。

 施設見学会は現地参加となりますが、特番は全国からオンラインで聴取可能です。どうぞお気軽にご参加ください。

from: 藤平 昌寿(リベラルアーツとちぎ代表)